偏差値38の長距離未経験者が中央大学主将として箱根駅伝を走る物語

エリートのみが集まる世界に、凡人が飛び込む

#27「修験道」

主将としての責任感なのか、練習を順調に積むことができ、自己ベストも連発する。

そして、4年目にして初めて大舞台を経験する。関東インカレである。ハーフマラソンの部に出場する。

主将として、チームの代表として初めて挑む大舞台。準部員であった頃から、チームの主力になりたいと目指してきた、主力になってチームに貢献したいそんな思いで走ってきて4年目で初めて掴んだチャンス。

ありえないほど緊張していた

各大学の主力選手が集まる。選手の顔を見るたびに、私はまるでスカウターを装着していたかのように、その選手の自己ベストが表示される。

その緊張は良い方向に傾かず、悲惨な結果になった。

周りの環境に支配されずに自分に集中しなければならなかった。

1ヶ月後には全日本予選会が待ち受ける。数年ぶりの全日本大学駅伝出場へ向けて、初めての大舞台での経験を糧に前へ進む。

 

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