偏差値38の長距離未経験者が中央大学主将として箱根駅伝を走る物語

エリートのみが集まる世界に、凡人が飛び込む

#14「精神と時の減量」

基本的な練習にもまともについていけない状態を抜け出すために、強引に減量することを目指す。

原点であり最強である、食事制限で減量することにした。

走りに影響が出てはいけないため、ある程度は食べなければいけないが、炭水化物を極端に減らした。白米はゴルフボール程で抑える。間食は一切しない、水分補給は水のみで生活した。

空腹に耐える精神との戦いである。箱根駅伝に出る、ただその想いだけが私の心と体を繋ぎとめていた。

1ヶ月で56kgにまで戻すことができ、10kg以上の減量に成功した。3kmで走れなくなっていた当初とは異なり、みるみる走れるようになっていた。

 

私の背中についていた脂肪は翼へと変わっていた。

 

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