偏差値38の長距離未経験者が中央大学主将として箱根駅伝を走る物語

エリートのみが集まる世界に、凡人が飛び込む

#10「ロード・オブ・ザ・ハコネ」

2年間の勉強生活の末、大学に入学することができた。

私は高校3年の5月の総体を最後に高校陸上を引退している。また、受験勉強に追われていたためジョギングなどの軽い運動もしていない。そのため、全く走っていない期間が約2年間存在している。

そんな不安もあったが、受験勉強を2年間これだけ集中できたのだから、もう1回死ぬほど頑張って箱根に出てやる、と気合いは十分であった。

箱根駅伝出場に向けて、受験のブランクを取り戻すべく足早に運動を始めた。しかし、運動を始めて間もなく違和感を感じる。

 

“膝が痛い”

 

それもそのはず、2年間の運動不足により私の体重は引退した当時の54kgから66kgになり、12kgも体重が増えていたのであった。

 

次の話へ:#11「ハンマー投げ希望ですか」