偏差値38の長距離未経験者が中央大学主将として箱根駅伝を走る物語

エリートのみが集まる世界に、凡人が飛び込む

#1「偏差値38の中距離ランナー」

私は激怒した。必ず、理工学部に受かって箱根駅伝に出場すると決意した。

 

高校時代、私は1500mをやっていた。箱根駅伝に出るような選手は高校の時から5000mを主戦場としているのだが、私は練習時間が短いことを理由に中距離の選手として過ごしていた。

そんな怠惰な理由で競技をしていたため成績も平凡なもので、県大会の決勝に進出するも10位に終わり、そこで高校の部活は引退することになった。

部活を引退すれば、大学受験に向けて勉強をすることになる。勉強をやり始めた時に受けた模試の成績は

数学 24/200 物理 15/100 偏差値 38.7

担任の先生はこう言った「あなたはホントに理系なの?文転した方が良いんじゃない」

この言葉が私の中のアルコールランプに火をつけた。

 

偏差値38の中距離ランナーは箱根駅伝を目指す。

 

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